昭和時代のカメラを楽しむためのチェックポイント 3
絞りやシャッター羽根の粘り
比較的多いカメラ修理内容です
(チェックが難しいこともあります。そんなときはカメラ修理専門の当工房にお気軽にご相談ください)
レンズを取り外せないカメラ(レンズシャッターカメラ/二眼レフも含みます)や
一眼レフ用などの交換レンズのレンズの前や裏蓋を開けて後から覗いてみてください。
絞り羽根やシャッター羽根(黒色の板)が見えるはずです。
レンズシャッターカメラでは、シャッター音が聞こえても、シャッターが開いているかどうかを
確認してみてください。(機種によっては絞りとシャッターを兼用しているものもあります)
マニュアル絞りが付いている機種であれば、絞りがきちんと動くかを確認してみてください。
交換レンズなら最小絞りにして、シャッターを切ってみて、絞りの動きを確認してみてください。
絞りやシャッターが動かなかったり、緩やかにしか動かないといった不具合があることがあります。
こうした不具合は絞りやシャッター羽根に油が回り、羽根の動きを悪くします。
油はわずかな量なのですが、2枚の平滑なガラス板の間に水が入るとはがせなくなる現象と同じです。
本来は羽根に油は入れていなのですが、内部機構の油(グリス)などが長い時間に伝わったものです。
こうした状態になっているときは、シャッターを切ったり、絞りを動かすのは厳禁です。
ましてや、油などを差すのは絶対に厳禁です。
(当工房へやってくるカメラでもそうした処置をされ不具合をさらに深刻にされたものがあります)
場合によっては、他の機構を壊してしまいます。
交換レンズの絞りに油が入り込んだ例